29 November, 2012

Partnerの生活

こんにちは、PIngpongの妻です。

「Partnerって、いつも何をしているの?楽しい?」
INSEADのキャンパスに行くと、よく学生から聞かれる質問です。



Partnerに関する学校のサポートや生活の情報が少ないため、同行前は私自身、大変不安でした。ご参考になればと思い、INSEAD生のPartnerとしての生活をご紹介させていただきたいと思います。

1)Partnerが同行するorしない の決断
夫の入学が決まるまで、私は東京で公務員として働いていました。同行する=退職するしかなかったのですが、海外での貴重な生活を夫と共に経験したいという想いが強く、夫がINSEADを受験する時から合格したらついて行こうと決めていました。実際には、今年の3月に退職し、4月から同行しています。(夫の入学は1月のため、途中からの同行です)
留学期間を「たった」の一年と考えて、Partnerの生活は維持し同行しないということも一つの選択だと思います。また、私のようにINSEAD生活の全てではなく、一時期のみ同行しているPartnerもいます。もちろん女性学生の留学に同行している男性のPartnerも多数います。補足ではありますが、INSEAD留学がきっかけとなり結婚し同行してきたという新婚Partnerも多いです!


2)フォンテーヌブローでの生活
周囲に城と森しかないフォンテーヌブローでの生活は、不便に感じることも多いです。フランス語しか通じない、寒さが厳しい、車を使用しなければ移動が困難、日本食材が近隣では手に入らない等。

フランス語に関しては、INSEADがPartner向けにフランス語のレッスンを実施しています。(ヨーロッパキャンパスのみ)少人数でのグループレッスンや、個人レッスンを提携語学学校で受講することができます。ちなみに私は、恥ずかしながら英語力に大きな不安があり、英語の個人レッスンをINSEADにアレンジしてもらっていました。肝心のフランス語は、買い物やレストランで必要なフレーズを独学で覚え、毎日使うことで生活しやすくなりました。

また、INSEADでは、Partner向けに入学から一週間Welcome weekイベントを実施し、Partner同士で繋がりをもつ機会を提供してくれます。ヨーロッパキャンパスでは、古城でのワインテイスティングを行っていました。またINSEADが入学前からPartner専用の掲示板を作成してくれ、入学前から連絡を取り合っていましたし、たくさんの友達を作る機会があります。INSEADのカフェテリアでランチをしたり、ポットラックパーティーをしたりとPartnerの集まりも頻繁にあります。特にお子さんがいらっしゃるご家族は、お子さん同士を一緒に遊ばせる機会が多いようでした。様々なNationalityのママ友を作って、家族ぐるみで楽しむのもINSEAD留学中ならではの経験かもしれません。

気になる日々の買い物事情ですが、夫が学校に行っている間にパリへ毎週出かけていました。もちろん観光もたくさんしましたが、日本食材の買い出しもパリでの重要な用事の一つでした。パリまで出かければお味噌やみりん、納豆、日本米なども手に入ります。野菜や果物、肉、魚等の日常のお買い物は、既にご紹介されている卒業生の方がいらっしゃいますが、シティセンターにて日・火・金曜日に開かれるマルシェでとても安く・新鮮なものを手に入れることが出来、オススメです!現地の方々とのフランス語でのやり取りも楽しいです。
何より、フランスは食が魅力です。マカロンやチーズ、ワイン等(私の好物ばかりで恐縮ですが)日本の価格の半額、もしくはそれ以下で手に入ります。ワイン好きの私たち夫婦は、ブルゴーニュ地方に出かけて、ワイナリーでテイスティングという夢のような経験もすることができました。フランス国内にはたくさんの古城や世界遺産がありますし、ヨーロッパ圏内への旅行も気軽に出来、何年分もの旅行体験が出来たように思います。


3)シンガポールでの生活
とにかく「暮らしやすい」です。
日本食材がローカルスーパーでも手に入りますし、日本食レストランも豊富、日本人専用の病院まであります。また英語が通じるというのも、フランスでの生活との大きな違いです。

シンガポールでもINSEAD主催でPartner同士コミュニケーションを取るためのイベントがP1とP4の初めにあります。フランス同様に、Partner同士の繋がりを深めることが可能です。私は、Partnerの中に語学を教えてくれるというイギリス人の女性がおり、INSEADのカフェで週3回程、英語レッスンをしてもらっています。
シンガポールに来て驚いたのは、同行しているPartnerの人数がフランスに比べて多いことでした。その理由としては、シンガポールでは英語で仕事ができるため、それぞれの国での仕事を辞めて同行してきても働くことができるということのようです。子どもをもたないPartnerのほとんどがシンガポールでの就職を希望していたのが印象的でした。

日本で暮らすのと同じように生活することができるシンガポールではありますが、唯一、日本人のPartnerの方に注意していただきたいのが、滞在Visaです。観光目的で入国した場合には滞在可能日数が30日しかありません。(学生はStudent Visaが取得できるため、滞在期間の心配はありません)もちろん、INSEADではVisa取得のためのレターを作成してくれますが、その他は自分自身で書類等を揃え、手続きしなければなりません。数ヶ月住み続けるには、様々な方法がありますが、事前に綿密な計画を立て、入国されることをお勧めします。ちなみに私は英語学校に通い、Student Visaを取得しました。


4)どちらのキャンパスでも共通すること
Partnerも学校のIDカードを作成してもらえ、カフェテリアでランチをすることもできますし、学生のパーティーやイベントに参加し、一緒に楽しむことができます。事前にProfessorへ承諾を取っておけば授業に出席することもできます。また、私はJapan Weekのミーティングにもいつも参加させてもらっていました。INSEADのキャンパスに行く機会も多く、キャンパスに行くと知り合いの学生に会って立ち話ということも日常的です。日本での生活からは想像もできなかった様々なNationalityの方々との交流は、夫の留学に同行したことから得られた財産です。授業の合間をぬって、様々な場所を訪れることができているのも、二人とも仕事から離れている今だからこそです。また、夫と共に乗り越えたこの海外生活は、さらに夫婦の絆を深めるものとなったように思います。

もしかしたら、夫にとっては単身で来たほうがお金もかからず、負担が少なかったのかもしれません。私自身も仕事を辞めてついてきてしまったものの今後どうするのかという不安もありますが、今までの生活を振り返り、本心で「ついてきて良かった」と感じています。一人での留学も「自由」が約束されexcitingですが、Partnerと共に過ごす留学生活も苦楽を共に出来る人が常に側にいる「安心感」があり魅力的です。INSEADでの留学生活は、学生にとっても、Partnerにとっても、「最高に充実した一年間」となることと思います!