24 December, 2011

INSEADの就職事情

こんにちは、11DのAsimです。

今回はINSEAD生の就職について書きたいと思います。就職活動の方法やスケジュール等については、以前に10Jの筆不精さんがブログで詳しく書かれていますので、そちらが非常に参考になるかと思います。私からは、最近の傾向についてご紹介できればと思います。
(2011年のstatsはまだ正式なものが出ていないので、2010年のデータを活用しています。)



まずセクター別ですが、Consulting 44%、Finance 20%、Corporate Sectors 36%となっています。INSEADは伝統的にコンサルに強いといわれていますが、この数字はそれを如実に表しているのではないでしょうか。ちなみに、2006年(Consulting 35%、Finance 29%、Corporate Sectors 36%)と比較すると、Financeが9ポイント減少し、その分Consultingが増加しています。欧州危機等の影響で金融は引き続き厳しい状況であることが見込まれますので、2011年も同様の傾向、あるいはFinanceが更に減ってConsultingとCorporate Sectorが増えるという状況が予想されます。

なお、就職先をどうやって見つけたかという点については、INSEAD Career Services / Alumni Network 52%、Summer job 4%、Pre-INSEAD employer 25%、Own Contacts 16%、Creating own company 3%となっています。Summer jobの割合が非常に小さくなっていますが、July classはそもそも夏休みがなくインターンシップが出来ないためかと思われます(December classは夏休みがあるためインターンシップが可能)。また、Pre-INSEAD employerの数字には企業派遣だけでなく、Sponsoredされていないが前の勤務先に戻るというケースも含まれているようです。

次に、Career Changeの割合ですが、全体の81%の学生が、留学前のジョブに対しSector、Function、Locationのいずれかを変えています。内訳としては、Sector 40%、Function 60%、Location 56%となっており、これら3つのファクターを全て変えた人の割合は22%となっています。 一般的にポストMBAのキャリアチェンジとして、業種・職種・国のすべてを変えるのは非常に難しいといわれていますが、それでもINSEADでは20%強の学生はそれを実現していることになります。

最後に日本人の状況ですが、特に特徴的なのが、日本人はホームカントリー(日本)に帰る割合が非常に高いということです。2010年のデータでは92%が自国(日本)での就職となっており、これは10名以上の学生を要する国々の中では断トツのトップとなっています(例:Indian 15%、American 36%、French 53%、Korean 58%、Chinese 78%など)。ただし、11Dの日本人に限って言えば、(まだ就職先が決まっていない人もいますが)半数以上が海外での就職になりそうですので、ちょっと傾向は異なるかもしれません。

以上、簡単に纏めてみましたが、就職活動についてひとつ付け加えるとすれば、INSEADの場合は1年制プログラムですので、正直あまり時間がありません。December classであれば入学後即(あるいは入学前)にSummer jobの活動をする必要がありますし、July classであればインターンのチャンスはなく、すぐにFull time jobのための活動が始まります。さらに授業も(特にコアの期間は)結構大変なので、就職活動との両立も結構なタイムマネジメント能力が求められます。ですのでINSEADに来られる方には、入学前に予め方向性をきっちり決めておくこと、またある程度準備しておかれることをお勧めします。